「介護で疲れているのに、肩こりと頭痛で自分の体まで悲鳴をあげている…」
「朝起きた時から肩がカチカチで、頭痛薬が手放せなくなっている」
「親の介護が一段落したのに、今度は自分の体が動かない…」
そんなお悩みがある時には、このブログがお役に立てると考えています。
介護疲れによるひどい肩こりと頭痛を解消する3つの習慣|湿布や痛み止めに頼らない方法

こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています、院長の作尾大介です。
介護という重い責任を背負いながら、ご自身の体の痛みに耐えて過ごされてきたことと思います。
お仕事も引退され、子育ても一段落して、ようやく自分の時間ができるはずだったのに、今度は親御さんの介護。
その上、肩こりや頭痛に悩まされるなんて、本当におつらい状況だと思います。
今回は、同じように介護疲れで肩こりや頭痛に悩まれている60代女性の方に向けて、実際に当院で改善された患者さんの事例とともに、ご自宅でもできる改善方法をお伝えさせていただきます。
介護疲れが引き起こす肩こりと頭痛のメカニズム
なぜ介護で肩こりがひどくなるのか
介護は想像以上に心と体に負担をかけるものです。
実際に介護をされていた患者さんから「子育て以上にしんどかった、つらかった…」というお声をお聞きすることもあります。
介護による肩こりの主な原因は以下のようなものがあります:
・前かがみの姿勢が多い:
介護動作の多くは前かがみになることが多く、首や肩、背中の筋肉に負担がかかります
・精神的ストレス:
心配や不安が筋肉を緊張させ、血の巡りを悪くします
・睡眠不足:
夜間の介護で睡眠の質が落ち、体の回復が追いつかなくなります
・自分のケアが後回し:
介護中は自分の体のことを考える余裕がなくなってしまいます介護に追われて、ご自身の体のケアができなかったのは無理もないことです。
本当によく頑張ってこられたと思います。
肩こりから頭痛へ発展する理由

肩こりがひどくなると頭痛を引き起こすのには理由があります。
首から肩、背中にかけての筋肉が硬くなると、頭への血の巡りが悪くなってしまいます。

車で例えるなら、エンジンに向かう燃料パイプが詰まってしまったような状態です。
すると、頭に十分な酸素や栄養が届かなくなり、頭痛が起こりやすくなるのです。
特に雨の日に症状がきつくなるのは、気圧の変化で血管や神経が影響を受けるためです。
このような状況で、湿布や痛み止めだけでは根本的な解決にならないのも当然のことです。
実際に改善された60代女性H・Tさんの事例
来院時の状況
現在当院に月1回のメンテナンスで通院されている60代女性のH・Tさんは、長期にわたる両親の介護で肩こりと頭痛に悩まされていました。
来院された時のH・Tさんの状態は:
・首や背中、肩周りがカチカチに硬くなっている
・背筋が伸びない状況
・楽に呼吸ができない
・頭痛や肩こりがきつくなると1日何もやる気が起きない
・外に出るのも億劫になっていた
介護も一段落して、さあ自分の時間ができると思った矢先に、このような状況では本当に大変だったことと思います。
当院での施術アプローチ

H・Tさんのお体を診させていただくと、背中や肩、胸、お腹周りの筋肉が硬くなっており、楽に呼吸ができない状況でした。
マスクをして生活していた時のことを思い出してみてください。
あの時って息苦しくて疲れやすかったという経験はないでしょうか?
酸素の取り込みが悪くなってしまうと、肩こりや頭痛、腰痛といった症状は起こりやすくなります。
また、楽に呼吸ができないことによって呼吸が浅くなってしまい、リラックスすることができなくなってしまいます。
その結果、睡眠の質も下がってしまい、体の不調が長引いていた可能性もあります。
そこで、H・Tさんには体の歪みを整え、筋肉や関節を調整することで、背筋が伸びるような状況を作りました。
すると呼吸が楽にできるようになり、施術を3回ぐらい繰り返した後には「頭痛のことを忘れて生活している」と教えてくださいました。
自宅でできる!肩こりと頭痛を改善する3つの習慣
H・Tさんには、当院での施術とともに、以下の3つの方法を実践していただきました。
2ヶ月で合計8回の施術で、長年の頭痛や肩こりが改善されたのです。
1. お風呂でゆっくり温まる習慣

入浴によって固まった筋肉や関節が柔らかくなり、なおかつ血流を促進し、肩こりや腰痛、頭痛といった症状を和らげることが可能となります。
私たち人間の体は、血が流れることによって健康になる仕組みがあります。
私たちの血液の中には、酸素や栄養が含まれています。
血が循環することによって、体の老廃物を心臓に戻し、そして栄養や酸素を含んだ血液を筋肉や関節に届けることによって体は元気になります。
実践のポイント:
・38-40度のぬるめのお湯に汗ばむ程度につかる
・肩までしっかり浸かって、肩や首の筋肉を温める
・入浴剤を使うとリラックス効果も期待できる
お風呂でゆっくり温まることは、今日からでも始められる簡単な方法です。
ぜひ取り入れていただければと思います。
2. 30分に1度の伸びと深呼吸

30分に1度伸びをして深呼吸をすることで、体の血の巡りの中に酸素を豊富に含んだ血液を届けることが可能となります。
また、伸びをしてゆっくり息を吐くことによってリラックスすることも可能になります。
怒っている人を想像してみてください。
怒っている人って呼吸が浅くなっていますよね。
運動した後もその通りです。
すると活動する神経が優位になり、リラックスすることができなくなってしまうのです。
実践方法:
1. 両手を頭の上で組んで、大きく伸びをする
2. 鼻から2秒かけて息を吸う
3. 口から4秒かけてゆっくり息を吐く
4. これを3回繰り返す
この簡単な動作を30分に1度行うだけで、酸素をたくさん取り込み、体をリラックスさせることができます。
3. 朝昼晩1分の姿勢リセット

1日朝昼晩、1分でいいので背筋を伸ばして座る・立つという習慣を取り入れていただきました。
実践方法:
座った状態で少しお腹を前に出していただくと、背骨は自然なS字カーブができあがります。
すると呼吸が楽になり、筋肉はリラックスするようになるのです。
最初のうちは少しお腹を前に出す姿勢をキープするのは窮屈に感じることと思いますが、この姿勢をキープしていただくことにより楽に呼吸ができるようになり、そして首や背中、肩周りの筋肉をリラックスさせることが可能となります。

この姿勢が習慣化することによって姿勢をキープする筋肉を活性化することができます。
すると体の代謝も良くなり、呼吸によって取り込んだ酸素や食事によって取り込んだ栄養からたくさんのエネルギーを作ることが可能となるのです。
こんな時は専門家にご相談を
以下のような症状がある場合は、セルフケアだけでは改善が難しい可能性があります:
・3週間以上続く肩こり・頭痛
・手や腕にしびれが出る
・めまいや吐き気を伴う頭痛
・痛み止めを飲んでも効かない頭痛
これらの症状がある場合は、体の歪みや関節・筋肉の問題が複雑になっている可能性があります。早めに専門家にご相談いただくことをおすすめします。
実際に改善されたH・Tさんからの喜びの声
2ヶ月に合計8回の施術で、H・Tさんは長年の頭痛や肩こりから解放されました。
現在は月に1度当院にメンテナンスで来院されています。
H・Tさんから喜びの声を頂戴しましたので、ここにご紹介させていただきます。
同じようなお悩みをお持ちの方の励みになれば嬉しく思います。

Q. 何が決め手で当院を受診されましたか?
「長期に渡る両親の介護のためか、肩こり、頭痛が絶えず困っていたため、先生の治療を受けさせていただきました。」
Q. どのようなお悩みで当院を受診されましたか?
「同上」
Q. 実際に受診されて良かったことを書いてください。
「数回の治療を受けさせていただいているうちに、自然に頭痛がとれ、次に肩こりも気づかないうちに治っていました。
しかし、年を重ねていくうちに静脈瘤、橋本病、腰痛、関節痛などが出てきて、現在先生の治療を受けております。
先生の治療はとてもゆったりとやさしく、痛みもほとんどなく楽に受けることができ、また、家でもできる簡単な運動(ストレッチ)等も指導していただき、なんとか元気で楽に毎日を過ごさせていただいております。
だいぶ年を重ねておりますが、こころ鍼灸整骨院で開催されている「ヨガ教室」にも参加させていただき、身体を動かすことの大切さをしみじみ感じております。
これからも先生の治療を受けながら、自分でもがんばっていきたいと思っています。
“ガンバレ66才!!”」

兵庫県小野市在住 60代女性 H・T様 職業:主婦
まとめ:介護疲れの肩こりと頭痛から解放されるために
長引く肩こりや頭痛の多くは、体の歪みや関節・筋肉の硬さが原因となっています。
特に介護を経験された方は、心身ともに大きな負担を背負ってこられたため、体のバランスが崩れやすくなっています。
まずは今回ご紹介した3つの方法から、できることを1つずつ始めてみてください:
1. お風呂でゆっくり温まる(血流を良くして筋肉をほぐす)
2. 30分に1度の伸びと深呼吸(酸素を取り込んでリラックス)
3. 朝昼晩1分の姿勢リセット(呼吸を楽にして筋肉の緊張を解く)
これらを1ヵ月ほど続けていただければ、体の変化を感じていただけると思います。

ただ、一向に体が良くならないときには他にも何か原因がある可能性があります。
介護という大変な時期を乗り越えてこられた今だからこそ、ご自身の体を大切にしていただきたいと思います。
「まだ大丈夫」と我慢せずに、早めの対処を心がけることが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様が肩こりや頭痛から解放され、ご自身の時間を心から楽しめる毎日を過ごせることを心よりお祈りしております。
もし同じようなお悩みをお持ちでしたら、お気軽にご相談ください。
一緒に根本的な改善を目指していきましょう。
—
(監修:柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)
11件のコメント