歯の噛みしめを自分で和らげる方法


「朝起きると顎がだるい」

「歯医者さんで噛みしめを指摘された」

「肩こりや頭痛がなかなか良くならない」

そんなお悩みはありませんか?

 

歯の噛みしめが肩こりや頭痛を引き起こす…体のサインとは

こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています、院長の作尾大介です。

最近、噛みしめや歯ぎしりといったお悩みでご相談を受ける機会が増えています。

噛みしめや食いしばりでお困りの方が歯医者さんでマウスピースを着用しながら、当院の施術を受けたいとおっしゃる方も何名もいらっしゃいます。

 

このブログでは、私の経験をもとに、噛みしめがなぜ起こるのか、そしてどのように和らげていけるのかについてまとめました。

同じようなお悩みをお持ちの方に、少しでもお役に立てる情報をお届けできればと思います。

 

なぜ噛みしめや歯ぎしりは起こるのか?

私たちが歯を食いしばる時

 

噛みしめについてお伝えする前に、まず私たち人間がどのような時に歯を食いしばるのかを考えてみましょう。

重たいものを持ち上げる時や、力をいっぱい込める時には、自然と歯を食いしばることがあります。

また、悔しいことがあった時にも、歯を食いしばることがあります。

しかし、眠っている時に歯を食いしばる必要はないはずです。

それなのに、なぜ眠っている間に噛みしめや歯ぎしりが起こるのでしょうか。

 

顎周りの筋肉と脳の関係

実は、顎周りの筋肉は脳からダイレクトに神経が伸びています。

つまり、脳が興奮状態になっていると、顎周りの筋肉は緊張しやすい状態になってしまいます。

 

感情をコントロールする場所

 

私たちの感情は、脳の中にある「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」という場所でコントロールされています。

大脳辺縁系とは、喜び、怒り、悲しみ、楽しみといった感情を生み出している脳の部分です。

ここが興奮すると、感情によって体が反応します。

この大脳辺縁系が寝ている時にも常に緊張状態になっていたり、寝ている時に上手く抑制が効かなくなってしまうと、体は硬直状態になってしまいます。

その結果、噛みしめや歯ぎしりといった不調が起こることがあるのです。

 

ストレスと噛みしめの関係

 

現代社会でストレスを抱えないというのは、とても難しいことです。

ストレスが蓄積されてしまうと、自分では意識することなく、噛みしめや食いしばりといった不調を引き起こす可能性があります。

 

ストレスとは何か?脳への負担を考える

 

ストレスというと精神的なものをイメージされる方も多いかもしれません。

しかし、日常的な環境の変化や生活習慣によっても、脳はストレスを受けることになります。

 

例えば、

・スマホやタブレットを長時間見続けることで、光の刺激が脳を興奮させる

・気圧や気温といった環境の変化に、体を柔軟に調整させようとする

このような時にも、脳は活動を起こしています。

 

脳が疲れると感情のコントロールが難しくなる

正常な状態であれば、このような刺激にも対処が可能です。

しかし、脳が疲労している時や、脳のエネルギーがなくなっている時には、感情を上手にコントロールできなくなってしまいます。

お酒に酔った人が、急に感情がコントロールできなくなって怒り出したり、泣き出したりする光景を見たことがあるかもしれません。

それと同様に、脳が疲労を起こしてしまうと、大脳辺縁系を上手にコントロールすることができなくなります。

その結果、夜に噛みしめといった不調が起こることもあるのです。

 

噛みしめを和らげる3つの方法

 

噛みしめには顎周りの筋肉が深く関係しています。

以下の方法を取り入れていただくことで、噛みしめを和らげていくことにつながります。

 

1. 顎周りの筋肉をやさしくほぐす

お風呂上がりに、顎周りの筋肉をやさしくマッサージすることで、夜の噛みしめを和らげていくことが期待できます。

ほぐすポイント

① 顎の横の少し上の部分

顎の横、少し上あたりを両手でゆっくりほぐしてあげてください。

ゴリゴリと強く押すのではなく、心地良い程度の刺激でゆっくりと円を描くようにマッサージをしてあげてください。

② 耳の上(側頭部)

耳の横、耳の上あたりの側頭部にも、噛む時に使う筋肉があります。

ここも同様に、ゆっくり円を描くように、心地良い程度の刺激でマッサージをしてあげてください。

③ 顎の内側

顎の骨の内側の部分に指を入れて、硬い部分を軽く押さえます。

ここには「内側翼突筋(ないそくよくとつきん)」という噛む時に使う筋肉があります。

内側翼突筋とは、顎の内側にある筋肉で、口を閉じる時や食べ物を噛む時に使われる大切な筋肉です。

ここを痛気持ちいい程度の力で、10秒から20秒ほど押さえておくと、徐々に柔らかくなってきます。

 

 

2. 左右均等に噛む習慣をつける

人には噛む癖というものがあります。

例えば、右側ばかりで噛んでいる、左側ばかりで噛んでいる、といった偏りです。

虫歯などで片側で噛めない場合は仕方がありませんが、特に問題がないのに片側ばかりで噛んでいると、噛みしめの原因になることがあります。

 

噛み締めをガムを使った方法で和らげる方法

 

日中、ガムを使って左右均等に噛む練習をすることをお勧めしています。

・右側で2分間噛む

・左側で2分間噛む

このように交互に噛んでみてください。

車などで移動する時に取り組んでいただくと、習慣にしやすいかと思います。

 

3. リラックスできる環境を整える

噛みしめは感情とも深い関わりがあります。

リラックスできる環境を整えることで、脳の緊張を和らげていくことにつながります。

 

お勧めの方法

 

入浴剤を活用する

ご自身の好きな香りの入浴剤を入れることで、入浴時間がよりリラックスできる時間になります。

アロマを活用する

枕元に好きなアロマオイルを垂らした脱脂綿を置いておくことで、頭のリラックスにつながり、良い睡眠を取ることが期待できます。

寝る前のスマホを控える

寝る前にスマホやタブレットを見る習慣がある方で、噛みしめの症状が続いている場合は、寝る1時間前からは画面を見ることを控えることをお勧めします。

スマホやタブレットの光は脳を興奮させてしまうため、噛みしめを引き起こす原因になることがあります。

 

まとめ

今回は、噛みしめや歯ぎしりがなぜ起こるのか、そしてどのように和らげていけるのかについてまとめました。

噛みしめは、脳の疲労やストレスによって、顎周りの筋肉が緊張することで起こります。

顎周りの筋肉は脳からダイレクトに神経が伸びているため、脳が興奮状態になると緊張しやすくなります。

 

噛みしめを和らげるための3つの方法は、

1. 顎周りの筋肉をやさしくほぐす(お風呂上がりのマッサージ)

2. 左右均等に噛む習慣をつける(ガムを使った練習)

3. リラックスできる環境を整える(入浴剤、アロマ、寝る前のスマホを控える)

どれか1つでも取り入れて、継続していただくことで、噛みしめが和らいでいくことが期待できます。

 

噛みしめや歯ぎしり、それに伴う肩こりや頭痛でお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。

その時は、一緒に改善に取り組んでいきましょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆様の健康と笑顔あふれる毎日を心よりお祈りしております。

 

監修 柔道整復師・鍼灸師 兵庫県小野市 こころ鍼灸整骨院 院長 作尾大介


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