

坐骨神経痛の「しびれ」には、いくつかの意味があります。ジンジン、ピリピリといった異常な感覚。触っても感じにくい、感覚の鈍さ。そして、力が入りにくいことを「しびれ」と表現する方もいます。どの意味のしびれかによって、確かめることが変わります。そのため、しびれの感じ方を具体的な言葉で伝えることが大切です。
「脚がしびれる、と言っても、うまく説明できない」
「ジンジンするのか、感覚がないのか、自分でもよく分からない」
「病院でしびれの説明をしたら、伝わっていない気がした」
このようなお悩みをお持ちの方に、少しでもお役に立てる情報をお届けできればと思います。
結論からお伝えします。「しびれ」には、ジンジンする感覚、感じにくい感覚、力の入りにくさなど、いくつかの意味があります。どれに近いかを伝えると、原因を探す手がかりになります。
こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています院長の作尾大介です。
坐骨神経痛のご相談で「しびれます」と伺ったとき、詳しくお聞きすると、方によって中身が違うことがよくあります。目に見えない感覚を言葉にするのは、とても難しいことです。うまく伝えられないもどかしさを抱えておられる方は、たくさんいらっしゃいます。
このブログでは、坐骨神経痛の「しびれ」にどんな種類があるのかをお話しします。
なぜ坐骨神経痛の「しびれ」は、人によって感じ方が違うのでしょうか?
医療の情報を一般向けにまとめた「MSDマニュアル家庭版」に、しびれの説明があります。しびれは本来、感覚が部分的に、または完全に失われた状態を指すとされています。けれど実際には、ピリピリ、チクチクとした感覚も「しびれ」と呼ばれます。手足の力が入らないことを「しびれ」と表現する人もいる、とも書かれています。
公益財団法人長寿科学振興財団のホームページでも、しびれは感覚の障害で起こる症状だと説明されています。ジンジン、ピリピリ、ビリビリといった異常な感覚や、厚ぼったく触った感じがにぶい、といった症状です。
ここで、テレビの映りが悪いときのことを思い出してみてください。画面が暗くて見えにくいこともあれば、ザーッとノイズが入ることもあります。リモコンが効かない、ということもあるかもしれません。どれも「テレビの調子が悪い」ですが、確かめる場所はそれぞれ違います。
しびれも同じです。同じ「しびれ」という言葉でも、感じにくいのか、ジンジンするのか、力が入りにくいのかで、確かめることが変わってきます。
しびれの種類や出る場所によって、何がわかるのでしょうか?
しびれの感じ方は、どのように分けられるのでしょうか?
坐骨神経痛の「しびれ」は、大きく次の3つに分けて考えると伝えやすくなります。
- ジンジン、ピリピリ、ビリビリする(異常な感覚)
- 触っても感じにくい、厚ぼったい(感覚の鈍さ)
- 力が入りにくい、つまずきやすい(力の弱さ)
いくつかが重なっていることもあります。
しびれの出る場所からは、何がわかるのでしょうか?
MSDマニュアル家庭版では、しびれの出る場所が、原因の見当をつける手がかりになるとされています。腕や脚の一部のしびれは、末梢神経(まっしょうしんけい)か、背骨から出る神経の根元の不調を示すことがあります。※末梢神経とは、背骨から出て、手足の先まで伸びている神経のことです。「坐骨神経痛のしびれ、太ももだけか膝から下までかで何がわかるのでしょうか?」で詳しくお話ししています。
一方で、両方の手足の先に出るしびれは、体中の多くの神経が同時にうまく働かない病気を示すことがあります。日本整形外科学会のホームページでも、しびれの原因として内科の病気が挙げられています。糖尿病やビタミン不足、薬の副作用などです。
さらに、体の同じ側の腕と脚にしびれが出る場合は、脳の不調を示すことがあるとされています。坐骨神経痛だと思っていても、しびれの出方によっては、別の場所を確かめる必要があるのです。
当院では、しびれをどのように確かめているのでしょうか?
当院では、「しびれますか?」とだけお聞きするのではなく、具体的にお尋ねしています。たとえば、「チクッとした感じは、右と左でどちらが強く感じますか?」という聞き方です。私が学んできた神経学では、ジンジンする「しびれ」と、感じにくくなる「しびれ感」を分けて考えるように教わりました。そのため、触れた感覚の左右差や、力の入り具合も一緒に確かめています。
坐骨神経痛で、こんなときは医療機関を受診してください
MSDマニュアル家庭版では、次のような場合は、すぐに医療機関を受診する必要があるとされています。
- しびれが突然(数分から数時間のうちに)始まった
- 体の同じ側の腕と脚に、しびれが出ている
- 顔や胴体の感覚がない、息が苦しい
これらは、救急の受診を考えるサインです。さらに、次のような場合も、整骨院より先に医療機関を受診してください。
- 両方の手足の先に、しびれが広がってきた
- 脚の力が入りにくく、日ごとに強くなっている
- おしっこや便が出にくい、または漏れてしまう
日本整形外科学会の「腰椎椎間板ヘルニア」のパンフレットには、手術が行われる場合も書かれています。脚の脱力や、排尿・排便の障害が出てくる場合です。急いで医師の診察が必要な場合があります。
当院でも、初回の問診と検査で、こうしたサインがないかを確認しています。気になるサインが見つかったときは、医療機関への受診をお勧めしています。
坐骨神経痛のために、今日からできることはありますか?
しびれの左右差には、どうすれば気づけるのでしょうか?


お風呂上がりに、乾いたタオルで、両方の脚を同じ強さでやさしくなでてみてください。太もも、すね、ふくらはぎ、足の甲の順に、左右交互に3回ずつなでます。そのとき、左右で感じ方に違いがないかを確かめます。
「右のすねだけ、タオルの感触がぼんやりする」など、気づいたことがあれば、メモしておいてください。1日1回、1週間ほど続けると、日による変化にも気づきやすくなります。医療機関や当院にお越しになったときに伝えていただくと、確かめる場所を絞り込む手がかりになります。
まとめ
- 坐骨神経痛の「しびれ」には、ジンジンする感覚、感じにくい感覚、力の入りにくさなど、いくつかの意味があります
- どの意味のしびれかによって、確かめることが変わります
- 腕や脚の一部のしびれは、末梢神経か神経の根元の不調を示すことがあります
- 突然始まったしびれや、体の同じ側の腕と脚のしびれは、すぐに医療機関を受診してください
- お風呂上がりにタオルで両脚をなでて、左右の感じ方の違いを確かめてみてください
「しびれ」をうまく言葉にできないのは、ごく自然なことです。感じ方の種類を知っておくだけでも、伝えやすくなります。小野市周辺で坐骨神経痛のしびれにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
このブログが、坐骨神経痛でお悩みの方のお役に立てれば幸いです。
最後までブログをお読みいただき、ありがとうございました。皆様の健康と、笑顔あふれる毎日を心よりお祈りしております。
(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 作尾大介)
この記事を書いた人


作尾 大介(さくお だいすけ)
- 資格:柔道整復師・はり師・きゅう師(いずれも国家資格)
- 施術歴:2005年より20年以上
- 得意分野:頭痛、肩こり、腰痛、坐骨神経痛、五十肩など、長引く慢性的な痛みと体の不調
- 所属院:こころ鍼灸整骨院(兵庫県小野市中町278-3 ひかりハイツ101)
- 院のURL:https://kokoro-ono.com/
参考文献・引用元
- MSDマニュアル家庭版「しびれ」(Mark Freedman 執筆、2025年8月レビュー)https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-脳、脊髄、末梢神経の病気/脳、脊髄、末梢神経の病気の症状/しびれ
- 公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「しびれ」(2019年更新)https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/sibire.html
- 公益社団法人日本整形外科学会「しびれ(病気によるもの)」https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/paralysis.html
- 公益社団法人日本整形外科学会「整形外科シリーズ2 腰椎椎間板ヘルニア」(2024年)https://www.joa.or.jp/public/sick/pdf/MO0007DKA.pdf



















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