江戸時代の俳人・松尾芭蕉は「奥の細道」の冒頭に
もも引の破れをつづり、笠の緒付け替えて、三里に灸すゆるより、松島の月先ず心にかかりて・・・
という一文があります。
松尾芭蕉は、自分にお灸をすることにより旅の疲れを癒していたのです。
そんな、お灸が体にもたらす働きを、この度のブログでご紹介させて頂きます。
こんにちは、兵庫県小野市こころ鍼灸整骨院院長の作尾です。
この度は「お灸」について詳しく書きました。
運動や食事、お薬以外にも、ご自宅で体をいたわる方法のひとつとして、お灸を知っていただけたらと思います。
「何歳になっても趣味を楽しみたいんや!」
「年をとって寝たきりなんて嫌や!」
「冷えや肩こりを何とかしたい」
と、お考えでしたらこのブログを最後まで読んでいただき、自宅で取り組んでみることをオススメします。
お灸は2000年以上前からある治療法
お灸の歴史を見てみますと、2000年以上前に生まれた中国最古の医学書「黄帝内経(こうていないけい)」に、お灸の治療法について書かれています。
日本には奈良時代に仏教とともにお灸の治療法が伝えられました。
お灸は昔から体の調子を整え、病と向き合う治療法として現在まで受け継がれているのです。
ですので、この度はお灸の効果を理解し、セルフケアとして取り組むことで、病気になりにくい体づくりに役立てて頂きたいと考えています。
お灸は怖いイメージがありますが、今のお灸は別物です
残念なことに、お灸と聞くと怖いイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?
特に、子供のころ祖父母が背中や腰、肩に熱さを我慢しながらお灸をしている姿を見た方は、怖い印象しかありませんよね…
慣用句にも「お灸をすえる」という言葉があります。
この慣用句の意味は、
「お灸で悪い部分を正すように、厳しく注意をする」という意味です。
お灸は体のためになるものだけれど、その副産物として「自分も痛みや辛さを味わうことになる」と、考えているのかもしれませんね…
しかし、これは昔の話です。
今のお灸は、はり師・きゅう師であれば、直接もぐさで体の表面にお灸をすることもありますが、自分自身でセルフケアとしてお灸をする際は、火傷をしないように商品開発されています。
もぐさを直接皮膚の上にのせて、火傷で皮膚がただれることはほとんどありません。
当院では、10代のお子様からご年配の方まで、皆気持ち良さそうにお灸を受けてくださっています。
特に自宅で取り組んで頂くお灸は皮膚が傷つかないように、型紙の上にもぐさをのせた、安全で使いやすいお灸をすすめています。
お灸の働きを医学的に見てみると
お灸がなぜ体に良いのか?お灸の働きを3つにまとめてみました。
血流促進
お灸をすえることにより血流循環を促し、疲労した筋肉や硬くなった筋肉に対して、栄養を与えることができます。
その結果、筋肉のコリや重だるさを和らげる助けになると考えられています。
免疫のはたらきとの関わり
血液を顕微鏡で見てみると、液体の他に赤血球や白血球、血小板という成分が含まれています。
赤血球は血液の中に含まれる成分で、呼吸をするたびに取り込んだ酸素を各臓器に運搬し、老廃物を心臓に運びきれいにする役目を果たしています。
白血球は体にウイルスや細菌が入り込んだ時に、病原菌をやっつける作用があります。
血小板は怪我をしたときの止血に働きます。
昭和の初めごろ、「お灸博士」として知られる原志免太郎(はら・しめたろう)博士などが、お灸によって血液中の白血球が増えるという研究を報告したことが知られています。
ただし、現代の研究ではまだ十分に確かめられているわけではありません。それでも私は、お灸が体をいたわる習慣のひとつになると考えています。
毎日の習慣として続けていくことで、体の調子を保つ助けになるかもしれません。
ツボにお灸をすえるということ
昔レントゲンやCT、MRIがなかった時代、体の内部は未知のものでした。
そこで、昔の方々は体の表面をマッサージしたり、温めたりして体にどんな変化があるかを確かめてきました。
その結果、あるポイントを刺激すれば体の痛みや重だるさが和らぎ、なおかつ元気になることが分かってきたと言われています。
それが東洋医学のツボです。
このツボを選び、お灸をすえることで、肩こりや腰痛、冷え、食欲不振、虚弱体質といった症状を和らげる助けになると、東洋医学では考えられています。
自宅で手軽にできるセルフケア
お灸を続けることは、病気を未然に防ぐ体づくりのひとつとして、私がおすすめしている方法です。
長生きはできても、寝たきりのままでは自分の人生を楽しむことはできないのではないでしょうか?
お灸は、体にもともと備わっている回復する力を引き出すことを目指したセルフケアです。
何歳になっても健康でいるために、ぜひこの機会にお灸に取り組んでみてください。
もし、この機会にお灸に取り組んでみようと思う方は、お風呂上りや、寝る前、テレビをみているときにでもお灸に取り組んでみてはどうでしょうか。
最後に、お灸をすることで体を元気にできるツボ「足三里(あしさんり)」をご紹介させていただきます。
場所はひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところが足三里です。
ツボの位置はこちらの動画をご覧いただくとわかりやすいと思われます。
ここに毎日お灸をすえることで、胃腸の働きを助け、体を元気に保つことが期待できるツボと言われています。
お灸は薬局屋さんで購入できるので、ぜひ自宅で試してみてください。
※感じ方には個人差があります。
冷えや肩こりなどの症状が続く場合や強い場合は、医師の診察が必要な場合があります。気になる症状があるときは、無理をせず医療機関にもご相談ください。
これからも【お灸のすすめ】のコーナーでは、自宅でお灸をする際におすすめのツボを紹介していきます。
監修 柔道整復師・はり師・きゅう師 作尾 大介









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