動悸や緊張、不安で眠れない時にできる対処法


最近は世界各地で地震や台風といった災害の被害が増えています。

私も10代の時に阪神大震災を体験しました。

ですので、地震後もしばらくは、小さな地震に対して過敏になっていたことを覚えています。

 

この度は、不安や動悸で眠れないときの対処法を書いています。

このブログが災害で避難所の生活を余儀なくされた方。

あるいは、不安や動悸で苦しんでおられる方のお役に立れば嬉しく思います。

 

不安や動悸で眠れない時の解消法

こんにちは。兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています。作尾大介です。

このたびはブログで

 

不安や動悸で夜に目が覚めてしまう。

緊張して眠れない。

緊張すると動悸がしたり、胸が息苦しくなる。

 

といった不調の対処法をまとめています。

最近は世界中で地震や災害が多発しています。

私自身、中学1年生の時に阪神大震災を体験しましたので、地震の揺れを感じたりするとやはり緊張してしまいます。

その結果、夜寝付きが悪くなったり、当時のことを思い出して暗い気持ちになることもあります。

実際に、 災害を体験したり、職場で嫌なことがあったり、プライベートで問題を抱えてしまうと、夜にリラックスして眠れなくなる。

このようなお悩みは、当院に来院なさる患者様からも 相談いただく機会があります。

そこでこのたびはブログに 不安や緊張で夜眠れないときの対処法をまとめました。

もし同じようなお悩みをお持ちでしたら、このブログがきっとお役に立てると考えています。

ぜひ最後まで読んでみてください。

 

緊張や不安で眠れない時にどう対処するか

 

突然ですが、私たちの体は自律神経によって調整されています。

 

自律神経には、活動するときに優位に立つ交感神経と、食事や休憩、睡眠など体の回復を促すときに優位に立つ副交感神経という2つの神経があります。

 

自律神経はまるで自動制御装置のように、日常生活の中で活動するときには交感神経が優位に立ち、体を休めるときには副交感神経が優位に立つように自動的に制御されています。

 

自律神経は人間の自動制御システムですので、自律神経を調整できるのは、他の誰でもなく、自分自身でしか調整ができないものです。

 

例えば、災害時には、地震や台風などの天変地異が起こると人間は生命の危機を感じるため、交感神経が優位に立つことになります。

 

ですので、地震や台風などの災害時には、私たちは本能的になってしまいます。

交感神経が常に優位に立った状態では、リラックスして生活することができなくなってしまいます。

 

交感神経が優位に立った状態は筋肉が緊張している状態です。

猫で言うと毛が逆だったような状態になっています。

 

この状態が続くと、筋肉内を流れる血液を圧迫してしまい、血流不全が起こることになります。

その結果、体が重だるくなったり、すぐに疲れやすくなることもあります。

 

本来、睡眠を取るときは、リラックスする神経である副交感神経が優位に立ち、深い睡眠に入る状態ができます。

しかし、交感神経が優位に立った緊張状態ではなかなか眠りにつけません。

あるいは、この状態が続くと、夜中に目が覚めるといった不調も起こることがあります。

 

不安や動悸を感じるときの対処法

 

自律神経を調整できるのは、唯一自分自身だとお伝えしました。

では、自律神経をどのように調整すれば良いのでしょうか?

 

自律神経に指令をだしているのは脳です。

脳からの指令が、脳と背骨をつなぐ管を通って筋肉や内臓血管など様々な器官に影響を与えています。

 

走ると、呼吸が荒くなり、心拍数や脈も速くなり、血液の巡りも速くなりますよね。

 

しかし、リラックスしているときは、呼吸はゆっくりとし、心拍数も通常のリズムになります。

脳からの指令が、日常の様々なシーンで自律神経を正常に作動させるように調整しています。

 

しかし、嫌なことを思い出したり、過去のトラブルがトラウマになったり、ストレスによって興奮状態になると、実際に災害が起こっていないのにも関わらず、交感神経が優位に立ち興奮してしまうこともあります。

 

精神的なストレスを抱えている、スマホやパソコンによって目を酷使する、睡眠不足が続くなどの状態が続くと、脳は疲労を起こし適切な命令を出せなくなることもあります。

その結果、体は危機を感じ、交感神経が緊張することになります。

目は自律神経と深い関わりがある

補足になりますが、目の瞳孔は自律神経の状態が投影されます。

怒っていると瞳孔は開き、交感神経が優位になります。

リラックスしてぼんやりしている時(副交感神経が優位が優位になり、瞳孔が小さくなる傾向があります。

スマホやパソコンの画面を見続けると、瞳孔は眩しさを調整するために、瞳孔を小さくする傾向があります。

しかし、長時間スマホやパソコンの眩しい画面を見続けてしまうと、瞳孔は疲労し、瞳孔が開いた状態になります。

 

その結果、交感神経が緊張した状態を引き起こすことになります。調子の悪い時はスマホやパソコン、ゲームでも調子を崩すキッカケになることもあります。

 

 

動悸や不安の原因は脳の機能と深い関わりがある

では、脳の疲労がなぜ不安や動悸、夜に眠れない不眠とも関わりがあるのでしょうか?

脳は約1キロの重さですが、体のエネルギーの4分の1を消費しています。

私たちの体のエネルギー(ATP)は、酸素と栄養をもとにして作られます。

体のエネルギーは車で言うところのガソリンと同じです。エネルギーがないと、体は正常な働きができません。

 

取り込んだ酸素や栄養はエネルギーに変換され、心臓から送り出された血液が脳や内臓、筋肉、皮膚などの体の各細胞に届けられます。

しかし、常に交感神経が優位な状態が続くと、筋肉が硬くなり、筋肉内の血管が圧迫されて血液の流れが悪くなります。その結果、栄養不良が起こりやすい状態になります。

血液の循環が悪くなると、いつも疲れやすく、不快感を感じることがあります。

 

体を動かさない状態でも、脳は考え事をしたり、テレビを見たり、音を聞くことでも活動しています。

また、運動していなくても内臓は常に活動していますので、生存に必要なエネルギーは優先的に脳や内臓に供給され、筋肉や皮膚、髪の毛には後回しにされます。

 

調子が悪くなると、皮膚が乾燥したり、髪の毛がパサつくのはこのためです。

 

呼吸機能が動悸や不安症、睡眠障害と関連する理由

 

体が疲れると、運動の機会や外出も減り、筋肉の機能も低下します。

呼吸のたびに私たちの胸やお腹は膨らんだり、縮んだりを繰り返しています。

胸や背中、首、お腹の筋肉は呼吸機能と深い関わりがあり、胸や背中、首の筋肉が収縮することで、正常な呼吸ができるわけです。

ですので呼吸と関連する筋肉の機能が低下すれば、酸素の取り込みを阻害することになってしまいます。

体のエネルギー(ATP)は、酸素と栄養をもとに作られているので、酸素の取り込みが減ってしまうとエネルギーの原料が不足します。

その結果として、体は疲れやすくなるわけです。

 

例えば、マスクを着用して生活すると、呼吸が制限されているため通常よりも疲れやすい経験はないでしょうか?

 

酸素の取り込みが制限されると、体は容易に疲れるようになります。

その結果、少しの活動でも動悸が起こることがあります。

 

脳の疲労が動機や不安の原因になる理由

 

脳は体のエネルギーの4分の1を消費しますが、エネルギーが不足すると自律神経の適切な調整ができなくなります。

 

脳には感情を調整する機能もあります(大脳辺縁系:だいのうへんえんけい)。

脳の機能が低下すると、感情の調整機能にも影響が及び、普段は何の問題もないことでも不安を感じたり、感情が激しくなることがあります。

また、筋肉の機能が低下し、酸素の取り込みが減少すると、夜間の睡眠中に呼吸が制限され、夜中に目が覚めることがあります。

 

ストレスやトラブルに動じない強い心と体を作る3つの対処法

では、動悸や不安で眠れない時や苦しい時にはどんなことに取り組むと良いのでしょうか?

自律神経が緊張している状態(交感神経が緊張している時)は、緊張を和らげることで体がリラックスする効果を期待できます。

 

 

1 動悸や不安で眠れない時にはアロマやお香

私たち人間は不快感や痛みを脳の扁桃体(へんとうたい)というところで感じています。

特に長引く慢性痛のような痛みは、扁桃体を興奮させてしまうことがあります。

扁桃体は感情とも深い関わりがあり、緊張状態が続くと扁桃体も興奮して痛みや感情に対して過敏になってしまうこともあります。

ですが、良い匂いを嗅ぐと扁桃体をリラックスさせる効果があります。扁桃体は嗅覚とも深い関わりがあり、嗅脳(きゅうのう)とも言われていました。

 

ですので、寝る前にアロマを嗅ぐ、もしくはアロマディフューザーで拡散させる、お香を焚くことで扁桃体をリラックスさせることも可能です。

動悸や不安がある時には、ぜひご自分の好きなお香やアロマを焚いてみてください。

避難所生活で眠れない時にも、アロマを枕元に1、2滴垂らして、匂いを嗅ぐと効果的です。

 

2 動悸や不安を和らげるには呼吸がとても大切

呼吸が唯一自分自身で自律神経を調整することが可能となります。

近年、マインドフルネスやヨガが流行しているのも、呼吸が自律神経を調整できる能力があるからだと私は考えています。

怒っている人を想像してほしいのですが、息が切れて呼吸が浅くなっている傾向があります。

しかし、気持ちも心もリラックスしているときは、深い呼吸ができている傾向があります。

本来、呼吸は吸うと吐くの割合が、1対2の割合が理想です。

 

息を吸うと吐くという1対2の割合がなることで、交感神経の働きを抑制し、リラックスできる副交感神経を少し優位に働かせることができます。

日ごろから、ご自身の呼吸に意識を向け、息を吸うのに2秒かけたら息を吐くときは4秒かけるように意識してみてください。

眠る前には、ご自身の胸とお腹に手を置いて、息を吸ったときに体が膨らんでいること、そして息を吐いたときに体が縮んでいくことを意識してみてください。

この感覚を味わいながら、1対2の割合で深呼吸をしてみてください。

この工程を眠る前に、5回ほど繰り返すとリラックス効果を促すことが可能となります。

 

動悸や不安による睡眠障害を和らげるタッチ

私たち人間の皮膚にはたくさんのセンサーがあります。

熱いものに触れたり、尖ったものに触れると痛みで咄嗟に手を引っ込める反応も、この皮膚のセンサーを起点に反射が起こるからです。

ですが、皮膚のセンサーをゆっくりと刺激することで、脳のリラックス効果を促せます。

肌触りや着心地という言葉があるように、皮膚は不快な反応だけでなく、心地よい反応もキャッチできるわけです。

もし、不安や動悸で落ち着かない時は、皮膚を秒速5センチくらい(アリが歩くくらいのスピード)で腕をゆっくりとさすってみてください。

家族やパートナーの方がいらっしゃるのでしたら、背中を秒速5センチで優しく撫でてもらうと良いです。

腕や背中を秒速5センチで撫でる行為は、日中に何度でも取り組んでいただいて問題ありません。

腕や背中の皮膚を秒速5センチで撫でることで、脳内でリラックスするホルモン(オキシトシン)が分泌され、不安や動悸を和らげることが可能です。

もし、不安や動悸で眠れない時には上記3つのことを日常生活に取り入れて、1ヶ月ほど継続してみてください。

 

動悸や不安で眠れない時はお早めにご相談ください

 

動悸や不安で眠れない時はお早めにご相談ください。

最後までこのブログをお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が不安や動悸による睡眠障害でお悩みの方々のお役に立つことを願っています。

また、避難所の生活を送られている方にも、このブログの内容がお役に立てれば嬉しいです。

 

当院では自律神経が正常に機能するよう治療を行っています。

 

不安症や動悸といった不調で夜寝付けない時にはお早めにご相談ください。

この度のブログを読まれた方のご健康を願っています。

(監修: 柔道整復師、鍼灸師 作尾大介)


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