「長い間腰痛と肩こりに悩まされていて…正直もう治らないと思い生活していました」
「子供を抱っこする機会があり、腰痛や肩こりになることが多いのです」
保育士の方々にお話を伺うと、眉間にシワを寄せながら教えてくださいました。
待機児童問題が指摘されるなか、保育士の社会的役割はとても重要です。
そこで、当院は以前から保育士の心身の負担を少しでも減らすことができればと、健康講座を開催し、保育士をサポートする活動をしています。
※前回の講座の内容を神戸新聞で紹介していただけました。
保育士の仕事で体に疲労を抱えている。
あるいは、育児で腰痛や肩こりにお悩みでしたらこの度の記事がきっとお役に立てると考えています。
お時間のあるときにじっくりと読んでみてください。
保育士が離職する理由は健康と関係している?厚生労働省のデータからみる事実
離職する理由で、賃金面の次に多いのが「自身の健康、体力への不安」と「休暇が少ない、取りにくい」という統計が厚生労働省の調査でわかりました。
つまり、体が疲れてしまって辞める、体調を崩して辞めるというケースが多いことが明らかになっています。
保育士の仕事を続けていく為には、健康管理が重要となることが厚生労働省のデータで明らかになりました。
肩こりや腰痛は保育士を離職にするキッカケ!?
当院に来院なさる保育士さんの悩みは肩こり、腰痛、膀胱炎、股関節の痛みが多く、中でも腰痛や肩こりはダントツに多い症状です。
友人の治療家と保育士さんの健康状態について話をすると
「体がボロボロになっている方が多い」
とのこと。
保育士の仕事を長く続けていくためにも、体のケアが大切になります。
年齢を重ねても保育士を続けていくための対策
当院には50代~60代の保育士の方が月に1度のペースでメンテナンスに来院されています。
お話を伺うと
「昔と比べると体力はないけど、仕事に慣れたのでそこまでキツくないですよ」
「若い頃よりも上手に体の疲労をコントロールできるようになった」
と、教えてくださいます。
しかし、保育士さんをサポートする講座でお話を伺うと
「色々な治療院に行ったけど、腰痛や肩こりが治らない…もう諦めました」
「体がしんどくて、転職も考えている」
と悩まれている方もいらっしゃいました。
では、当院に通院されていらっしゃる元気な保育士と、疲労がたまって転職を考えている保育士とは何が違うのでしょうか?
実は当院に来院されている保育士さんも、初診のときには
「腰痛が酷くて上をむいて眠れない」
「肩こりで頭痛、吐き気がする」
とおっしゃっていました。
しかし、今では痛みや不調を忘れて、仕事ができると教えてくださいます。
今では休日にゴルフへ行ったり、サイクリングしたりとご自身の趣味まで楽しまれているようです。
ベテラン保育士はやっている腰痛や肩こりを予防する方法
どうして過酷な保育士の仕事をこなしながらこれだけ元気になったのでしょうか?
実は、ベテランの保育士さんは、体に疲労が蓄積しないように月に1度定期的にメンテナンスに来院されています。
さらに、仕事で心身ともに体調を崩さないように日頃から意識をして、気を付けていることがあるとのこと。
悪くなってから治すよりも、悪くなる前に何とかすることを徹底していらっしゃったのです。
体が悪くならないために、ベテラン保育士さんが意識していること、それが【姿勢】でした。
保育士の仕事を続ける3つの対策
姿勢は教科書的にいうと、前後から見たら左右対称になっていること。
横から見たら、足のくるぶしの少し前から耳、肩、骨盤、股関節までが一直線になっている姿勢を言います。
肩こりや腰痛に悩む保育士さんを施術させていただくと、ほとんどの方が背骨や骨盤、股関節、背中にわかりやすく歪みや筋肉の硬さがありました。
こうした歪みや筋肉の硬さを予防するためにも日常で姿勢を意識することは大切です。
日常で姿勢を正す方法をここで書かせていただきます。
1.左右均等に立つ・座る
子供たちの世話をするときはどうしても足を崩した姿勢や、足を組むことが多いかもしれません。
こうした姿勢になっているときは、足を組むのをやめて左右均等に体重をかけるようように心がけましょう。
2.床に座るよりも、椅子に座る
床に長時間座りっぱなしになると、どうしても背中が丸くなり、猫背のような姿勢になります。
この姿勢が習慣化すると、疲労が腰や背中、肩に蓄積することになります。
なるべく床で長時間座ることを避け、椅子に座るように心がけてください。
椅子がないときは20〜30分に一度、正座をして背中を伸ばすと背中の疲労をリセットできます。
3.一時間に一回は伸びをして深呼吸をしましょう
体の回復のために必要不可欠なものは、酸素と栄養と刺激です。
背中がのび、胸が開く姿勢になることで呼吸がしやすくなり、沢山の酸素を吸い込むことが可能になります。
さらに、伸びをすることで肩や背中、腰に刺激が入り、体の疲労をリセットできます。
もし、保育士の仕事で疲労が取れないときは日常で上記3つのことを取り入れてみて下さい。
それでも疲労が取れないときは他にも原因があるかもしれません。
そんなときはお気軽にご相談ください。
まとめ
保育士の離職の原因は、業務の疲労が原因になっている。
保育士は肩こりや腰痛といった体の疲労が蓄積し、離職のキッカケになることがある。
年齢を重ねても保育士の仕事を続けるために体のケアが大切
保育士の仕事を続けるための対策
1.日頃から左右均等に立つ・座る
2.床よりも椅子に座る
3.一時間に一回は伸びをしてストレッチ
(監修 柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)