
この記事では、こりがゆるまない理由を解説します。結論は、筋肉は力を抜くときにもエネルギーを使うからです。エネルギーが足りなくなると、使った筋肉が縮んだまま戻りにくくなると私は考えています。もんでもすぐ戻る方は、ここが土台になっていることがあります。
「マッサージに行っても、すぐ元どおり」
「朝起きた時点で、もう肩が重い」
「年々、疲れが抜けにくくなっている」
そんなお悩みがある時には、このブログがお役に立てると考えています。
結論からお伝えします。筋肉は、力を抜くときにもエネルギーを使っています。
こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています院長の作尾大介です。
意外に思われるかもしれません。力を入れるときにエネルギーを使うのは分かるけれど、抜くときにも使うのか、と。ここが、こりを考えるうえで大事なところです。
なぜ、力を抜くのにエネルギーが要るのでしょうか?
お店のシャッターを思い浮かべてください。
電動のシャッターは、降ろすときにも、上げるときにも電気を使います。電池が切れてしまえば、降りたまま上がりません。手で持ち上げようとしても、重くて動かない。
筋肉も同じです。縮むときだけでなく、もとの長さに戻るときにもエネルギーが要ります。
だから、エネルギーが足りなくなると使った筋肉が縮んだまま残りやすくなります。朝起きた時点でもう肩が重い、という状態は、夜のあいだに戻りきらなかったためだと考えています。
そのエネルギーは、どこで作られているのでしょうか?

材料は2つです。食べ物と、酸素。
薪ストーブを思い浮かべてください。薪だけ入れても、空気が入らなければ燃えません。逆に空気だけ送っても、薪がなければ火は起きません。両方そろって、はじめて熱が生まれます。
体も同じです。食事でとり込んだ栄養と、呼吸でとり込んだ酸素。この2つからエネルギーを作り、筋肉を動かし、内臓を働かせ、体温を保っています。
そして、このエネルギーはためておける量がごくわずかです。使うそばから作り続けないと、足りなくなります。
年々、疲れが抜けにくくなるのはなぜでしょうか?
作る場所そのものが減っていくからです。
エネルギーを作る小さな工場は、体じゅうの細胞に入っています。そしてその工場を多く抱えているのが筋肉です。
運動の習慣が減ったり、年齢とともに筋肉の量が落ちたりすると、工場の数そのものが減ります。同じ生活をしていても、作れる量が少しずつ減っていく。これが「昔は平気だったのに」の理由のひとつだと私は考えています。
さらに、エネルギーが足りない筋肉には、もうひとつ特徴があります。少しの刺激でも反応しやすくなると考えられています。緩みにくく、張りつめやすい。悪い条件が重なります。
呼吸が浅いと、どうなるのでしょうか?
材料の片方が細ります。
前かがみの姿勢が続くと、胸や背中の筋肉と関節が硬くなります。すると息を吸っても胸や背中がふくらまず、取り込める酸素が減ります。
ストーブでいえば、空気の入り口が狭くなった状態です。薪は入っているのに、くすぶるだけで燃え上がりません。
デスクワークの方、下を向く家事が続く方に頭痛が多いのは、ここが大きく関係していると私は考えています。
こんなときは、医療機関を受診してください
- 突然、経験したことのない激しい頭痛が起きた
- 体重が減ってきている、食欲がない状態が続いている
- 息切れや動悸をともなう
- いつもの頭痛と、痛み方や場所が明らかに変わった
- ろれつが回らない、片側の手足がしびれる、物が二重に見える
だるさや疲れやすさの裏に、別の原因が隠れていることもあります。長く続くときは、一度調べていただくほうが安心です。
今日からできることはありますか?

1日3食、抜かずに食べてください。そして、よく噛んでください。
材料が入ってこなければ、作りようがありません。朝を抜いて昼まで走ると、午前中はずっと材料不足のまま動いていることになります。
- 朝・昼・晩、抜かずに食べる。少しでもかまいません
- ひと口を、いつもより5回多く噛む
- 間食を減らすと、血糖の急な上下が落ち着きやすくなります
よく噛むことには、もうひとつ意味があります。あごを動かすことが、脳への大切な入力になるからです。かき込むように食べる方は、ここを変えるだけで変化が出ることがあります。
完璧にやらなくて大丈夫です。まずは、朝に何か口に入れるところからで十分です。
まとめ
- 筋肉は、縮むときだけでなく、力を抜くときにもエネルギーを使います
- 電池の切れたシャッターと同じで、足りなければ縮んだまま戻りにくくなります
- 材料は食べ物と酸素。薪と空気のように、両方そろって燃えます
- 作る工場は主に筋肉。筋肉量が減ると、作れる量も減ります
- 1日3食、抜かずに、よく噛んで食べてください
もんでも戻る、という方ほど、土台のほうに理由があることが多いと私は考えています。「首や肩をもんでもらっても、なぜ2〜3日で戻ってしまうのでしょうか?」で詳しくお話ししています。
最後までブログをお読みいただき、ありがとうございました。皆様の健康と、笑顔あふれる毎日を心よりお祈りしております。
(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 作尾大介)
この記事を書いた人

作尾 大介(さくお だいすけ)
- 資格:柔道整復師・はり師・きゅう師(いずれも国家資格)
- 施術歴:2005年より20年以上
- 得意分野:頭痛、肩こり、腰痛、坐骨神経痛、五十肩など、長引く慢性的な痛みと体の不調
- 所属院:こころ鍼灸整骨院(兵庫県小野市中町278-3 ひかりハイツ101)
参考文献・引用元
- 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 監修、「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会 編集『頭痛の診療ガイドライン2021』医学書院、2021年(危険な頭痛のサイン:第Ⅷ章 二次性頭痛)






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