「仕事中に肩が痛くて、腕を上げるのもつらい」
「朝起きた時から肩が重くて、痛みで憂鬱な気分になる」
「ストレッチをしても、肩の痛みが一向に良くならない」
そんなお悩みがある時には、このブログがお役に立てると考えています。
肩の痛みの原因は筋肉だけではない|内臓や姿勢が引き起こす痛い症状
こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています、院長の作尾大介です。
肩の痛みを訴える患者さんが毎日のように来院されます。
痛みで夜も眠れない、仕事に集中できない、家事をするのもつらい…そんな苦しみを抱えている方は、決してお一人ではありません。
当院でも、肩の痛みを訴える患者さんが多数いらっしゃいます。
実は、肩が痛くなる原因は、単純な肩こりや五十肩だけではないのです。
肩の痛みと内臓の意外な関係
鍼灸の観点から見ると、右肩の痛みは肝臓の不調、左肩の痛みは時として心臓の不調を知らせるサインとなることがあります。
また、風邪をひいたときには両肩に痛みが出ることもあり、気管支炎や喉の痛みにおいても肩に不調が現れることがあります。
つまり、肩の痛みと言っても、一概に筋肉や関節の問題だけではないということです。
職場で例えるとわかりやすい肩の役割
体にはたくさんの関節がありますが、肩関節は比較的動かしやすい関節です。
職場で言うなれば「よく仕事ができる人」と言っても過言ではありません。
職場に8人で1つのチームがあるとしましょう。
その際、8人のうち2人がサボったりすると、1番真面目に仕事をこなす方が負担を背負うことになります。
その結果、その方が疲労が溜まり、体調を崩したり、メンタルを壊したりする…このような事象を今まで見てきたことはないでしょうか?
体においての肩の役割も、仕事をよくこなす方と似ていて、体の1部分が動かなくなったり、内臓に不調が起こったり、姿勢によって背中が丸くなったりすると、その結果、肩に負担がかかることが考えられます。
肩の痛い症状を改善する3つの方法|ストレッチより大切な筋肉ケア
では、肩が痛くなったときにはどんなことに取り組めばいいのでしょうか。
肩だけにコミットして考える方法もあれば、肩以外の全身の姿勢や、お腹の内臓の働きをいたわることで、肩が良くなっていくケースもあるのです。
ここでは、肩の痛みが起きたときに、まず全体的にできること、そして局所的にできることをお伝えしていきたいと思います。
1. 呼吸しやすい姿勢で肩の筋肉をリラックス
まず全体的にできることは、私たちの姿勢を整えることです。
良い姿勢というものは様々な定義がありますが、私が考える良い姿勢は呼吸が最もしやすい姿勢です。
呼吸をしやすい姿勢というと、少し胸が開いている状態、そして首筋が伸びている状態です。
その結果、呼吸がしやすくなります。
先ほどもお伝えしたように、咳や気管支の症状が肩に不調を起こすことがあります。
咳を何度もすれば胸や背中の筋肉が硬くなり、喉が痛くなれば首周りや胸周りの筋肉が硬くなる。その結果、肩に不調が起こってくることになります。
なぜなら、首から肩に向かって神経が出ているし、首から肩をつなぐ筋肉はたくさんあるからです。
理想の姿勢:
・横から見たときに肩甲骨を軽く引き、胸が開いた状態
・お腹を少し前に出した姿勢
この姿勢を取ることによって、楽に呼吸ができることになります。
最初はこの姿勢が窮屈に感じるかもしれませんが、これを窮屈に感じるときは
「普段使えていない筋肉を使っているんだ」
「呼吸を楽にするために、たくさんの筋肉が動員されているんだ」
と考えて、1日1分でも良いので、この姿勢を心がけてみてください。
2. 質の良い睡眠で痛い肩の原因を根本改善
2つ目は、質の良い睡眠をしっかりとることです。
「忙しくて眠れない」という方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、休みの前の日など、しっかり眠れるときには、よく寝ることを心がけていただきたいと考えます。
しっかり睡眠を取ることによって、肩の痛みだけでなく、全身の疲労を取り除くことが可能となります。
睡眠の質を高める方法:
・ 寝る1時間前には光を見ないようにする
・寝る1時間前には体温を高くする(お風呂にゆっくり入る)
・お風呂上がりに簡単なストレッチをする
・寝るときにはアルコールを摂取するのではなく、温かめのお茶や白湯を飲む
睡眠によって脳の疲労を取ることができます。
脳は呼吸や内臓の働きだけでなく、筋肉の微細な動きを調整しています。
脳が疲労を起こしている状態は、簡単に言えば酔っ払っているときの状態です。
余計に力が入ってグラスをこぼしたり、足元がふらついたり、感情が安定しなかったり…日頃、脳の疲労がない状態であれば、肩を動かすときに少しの力で動かすことができますが、脳が疲れているときには必要以上の力を強要されます。
また、肩や首周りは脳からダイレクトに神経が出ていますので、脳が興奮状態、脳の機能が低下してしまうと、筋肉が硬直しやすくなります。
その結果、肩に痛みが起こりやすくなってしまうのです。
3. 適度な運動で肩の筋肉に栄養を届ける
3つ目は、日頃から体を動かす習慣を手に入れることです。
「体を動かすと言えば、筋トレをしないといけないのか」「走ったりしないといけないのか」…そういうことではありません。
肩は長時間同じ姿勢を取る、例えばデスクワークや前かがみの姿勢、このような体勢が続くことによって、呼吸が制限され、肩に不調が起こりやすくなってしまいます。
固まったのであれば、少し動いてあげると、その硬さは緩和されます。
車や自転車も長い間乗らないと、チェーンが固まったり、バッテリーが上がったりしますよね。
体も同じなのです。
日常でできる運動習慣:
・ 1時間30分ほど同じ姿勢を取ったら、少し伸びをしてみる
・休憩時間はエレベーターを使わずに歩いてみる
・駐車場までわざと遠いところに車を止めて歩いてみる
・ 朝晩の涼しいときに10分〜20分のウォーキングをする
体を動かすことによって、筋肉や関節が動くことになり、代謝量が高まり、体からエネルギーを作ることが可能になります。
エネルギーをたくさん作られることによって、筋肉は柔軟になり、関節はなめらかな動きができるようになります。
肩が痛いときにやってはいけないこと|正しいストレッチの方法
多くの場合、上記の3つを取り入れていただければ、ほとんどの方は良くなります。
五十肩や肩の組織そのものに傷や炎症がなければ、ほとんどこの3つを取り入れることで良くなってきます。
ただ、肩がどうしても痛くて仕方ないというときには、やってはいけないこともあるのです。
肩を回すのは危険!正しい肩の動かし方
それは何か?「肩を回す」ということです。
肩を回すという動きは、肩にいっぺんに5つから6つの指令を出すことになります。
例えば、上腕を引く、肩甲骨を寄せる、肩を上げる…
そして、筋肉で言えば8つ以上の筋肉が回すときに動員されることになります。
健康なときであれば、それは全く問題ありません。
よくこの話をすると、「野球選手は肩を回す体操をしているじゃないか」という質問をいただきます。
答えを言うならば、それはスポーツ選手だからできるのです。
病み上がりにいつもと同じ仕事量をこなすとなれば、やはり大変ではないでしょうか?
普段肩に不調を抱えている方、痛みを出している方がいきなり激しい運動をしてしまうと、肩の筋肉や関節が壊れてしまいます。
肩の痛みを改善する正しいストレッチ方法
では、どのようにしていけばいいのか?
肩を1方向ずつに動かしていくことがとても大切になります。
そして、肩をゆっくり動かすということが大切になります。
「それぐらい誰でもできるだろう」と思われるかもしれませんが、肩を1方向にゆっくり動かすのはとても大切なことなのです。
ご自身が悪いところを正確に見つけて把握して、それを直していく。
その結果、肩が徐々に良くなります。
私がお勧めしている肩のストレッチ:
1. 肩を前のほうにゆっくりと上げる(肩関節の高さまで)
2. ゆっくり横に動かす
3. 次は肩を後ろに動かす
こうやってゆっくり動かすことによって、肩は徐々に良くなってきます。
患者さんの声|肩と腕の痛みが改善された実例
現在当院に体のメンテナンスで、通院されている40代女性のM.Yさんは、長年肩から腕にかけての痛みに悩まされていました。
Q. 何が決めてで当院を受診されましたか?
「左肩の整体をネットで検索して、口コミも良かったので先生のところに通院を決めました。先生がすごく勉強をされている姿や、口コミの良さで決めました」
Q. どのようなお悩みで当院を受診されましたか?
「左腕が動かすと痛い(1年前から頭部への衝撃で痛くなった)」「腰も痛い(慢性的)」
Q. 実際に受診されて良かったこと
「体の可動域が広くなり、痛みが軽減した」
お名前 M・Yさん 40代 女性 住所 小野市
まとめ|肩の痛みは筋肉ケアとストレッチで必ず改善できる
今回お伝えした内容は、とても地味なことかもしれません。
ですが、肩を治していくために、肩の痛みを予防する、あるいは緩和していくためには、この方法が1番簡単にできることだと思いますので、ぜひ取り入れていただければと思います。
肩の痛み改善の3つのポイント:
1. 呼吸しやすい姿勢を1日1分でも心がける
2. 質の良い睡眠で脳と筋肉の疲労を取る
3. 日常的な運動習慣で肩にエネルギーを届ける
これらを1ヶ月ほど継続していただければ、多くの方に改善が見られるはずです。
ただし、それでも一向に肩の痛みが良くならないというときには、他にも何か原因がある可能性があります。
そんなときには当院でも施術が可能です。
お早めにご相談ください。
最後までブログをお読みいただきありがとうございました。
皆様が痛みのない快適な毎日を過ごせますよう、心よりお祈りしております。
(監修:柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)