こんにちは、兵庫県小野市の完全自費治療専門「こころ鍼灸整骨院」院長の作尾大介です。
「毎月マッサージに通っているのに、肩はいつも鉛を乗せたように重い」「強く揉んでもらった直後はふっと楽になるけれど、数日経てばまた同じ重さに戻ってしまう…」
当院にも、このような長年の肩こりについてのご相談をよくいただきます。
この記事では、マッサージを繰り返しても肩こりが楽にならない理由として私が考えていることと、その対処法について、神経のメカニズムを交えながら分かりやすく解説します。

結論:まずはマッサージを1ヶ月「お休み」しましょう
結論からお伝えします。慢性的な肩こりを何とかしたいとお考えなら、まずは強く揉むマッサージを1ヶ月ほどお休みしてみませんか。
なぜなら、強すぎる刺激は筋肉の組織や神経そのものを傷つけてしまうことがあると、私は考えているからです。大切なのは、無理な刺激を避け、傷ついた部分が自然に回復していく時間を作ることです。

マッサージをやめて1ヶ月、何をすればいいのか?
マッサージをお休みしている間は、ただ待つだけでなく、
代わりに、体全体の循環(血流)を高める以下の3つの習慣を取り入れてみてください。
- お風呂にゆっくり浸かって体を温める
- 1日20〜30分のウォーキングを取り入れる
- 強い刺激を受けない生活を意識する
こうした習慣で体全体の血流が良くなると、痛めた組織の回復に必要なエネルギーが患部まで届きやすくなると私は考えています。特別な道具も技術もいらない、手軽に始められるセルフケアです。

そもそも、マッサージはどんな時に向いているのか?
「手で体に刺激を与え、血行を良くする施術」であるマッサージが本来向いているのは、「健康な体が元気に動いた直後」だと私は考えています。
- ジムで筋トレをした後
- 山登りやランニングをした後
- スポーツで筋肉が張っている時
刺激量の目安は「痛いほど」ではなく、「心地よい」と感じる程度がちょうど良いと思います。つまり、マッサージは元気な体のメンテナンス(慰安)に向いている施術なのです。

なぜ「強いマッサージ」では慢性的な肩こりが楽にならないのか?
スーパーで売っている鶏肉を、指で強く何度も押してみてください。
やがて、鶏肉は細胞が潰れてミンチのようになりますよね。強いマッサージを筋肉に受け続けると、これに近いことが起きていると私は考えています。
強く押すほど、筋肉や組織の細胞が潰れていき、それが回復する過程で硬い「しこり」を作ってしまうと考えられます。さらに、強い刺激に慣れると「もっと強く揉んでほしい」と感じるようになり、組織を破壊し続ける悪循環に陥ってしまうのです。

神経のしくみから見る「強い刺激」の危険性
体の感覚を伝える神経には、いくつかの種類があります。強く押されたり揉まれたりして、筋紡錘(きんぼうすい:筋肉の伸び縮みを感じるセンサー)や腱紡錘(けんぼうすい:腱にかかる張力を感じるセンサー)が引っぱられる刺激を伝える太い神経(Aα線維)。手を当てたり、ゆっくりと引き伸ばしたりする刺激を伝えるやや太い神経(Aβ線維)。優しく撫でたり温めたりする刺激を伝える細い神経(C線維)などです。
強いマッサージは、筋紡錘や腱紡錘に「引っぱられるストレス(牽引ストレス)」をかけ続け、太い神経(Aα線維)ばかりを刺激し続けると私は考えています。これが毎週・毎月と続くと、神経が刺激に慣れて感覚が鈍くなり、同時に組織には小さな炎症が起きて敏感になります。
- 鈍くなった神経:強く押さないと何も感じられない
- 敏感になった組織:ちょっと動かしただけでも痛む
優しい刺激の方が肩こりに向いているのはなぜ?
慢性的な肩こりには、撫でたり摩ったりするような「優しい刺激」が合っていると私は考えています。手を当てる・ゆっくり引き伸ばすといった緩やかな刺激はAβ線維が、優しく撫でる・温める刺激はC線維が受け取ります。どちらも体を傷つけにくい刺激だと考えています。
さらにC線維は、脳の感情をつかさどる部分(大脳辺縁系)にも情報を送るため、ストレスで昂った自律神経を落ち着かせる方向に働くと考えられています。子供やペットを優しく撫でるとスーッと眠りにつくのと、よく似た仕組みだと私は考えています。
当院のモーションパルペーション(動態触診)や整体治療、そして鍼灸治療(反応点治療)が、バキバキ鳴らしたり強く揉んだりせず、非常にソフトな力で行われるのは、こうした神経のしくみを踏まえて考えているからです。
長年の肩こりにお悩みの方へ
マッサージを繰り返しても肩こりが楽にならないのには、理由があると私は考えています。強すぎる刺激が、かえって体に負担をかけているのかもしれません。
まずは1ヶ月、強いマッサージをお休みし、お風呂とウォーキングで体の循環を高めてみてください。それでもつらさが続く時は、当院の「人間が本来持っている回復する力を大切にした、優しい刺激での施術」も、選択肢の一つとして考えてみてください。
なお、肩こりが続く場合や強い場合、しびれや頭痛などほかの症状をともなう場合は、医師の診察が必要な場合があります。気になるときは、早めに医療機関を受診してくださいね。
体は、本来ゆっくり回復していくものです。焦らず、安全で正しい方法を選んでいきましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
監修 柔道整復師・はり師・きゅう師 作尾大介






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