関節の痛みを和らげる|朝のこわばり・冷え・自律神経を整える体づくり
「朝起きたら体が思うように動かない」
「動き始めに『いててて』と声が出てしまう」
「長時間車を運転した後、腰が伸びなくなったり、足が出にくくなったりする」
そんなお悩みはありませんか?

こんにちは、兵庫県小野市でこころ鍼灸整骨院を開業しています、院長の作尾大介です。
最近、寒くなってきたこともあり、関節のこわばりについてのお悩みを伺う機会が増えてきました。
特に冷える時期になると、このような不調を感じる方が多くなります。
このブログでは、なぜ冷えると関節がこわばるのか、そしてどのように改善していけるのかについてまとめました。
同じようなお悩みをお持ちの方に、少しでもお役に立てる情報をお届けできればと思います。
なぜ冷えると関節がこわばるのか?

冷えと関節のこわばりには深い関わりがある
実は、冷えと関節のこわばりには深い関わりがあります。
例えば、運動する前にウォーミングアップをされた経験があるかと思います。
このウォーミングアップには、筋肉を温めること、そして運動の準備をすることという大切な役目があります。
体を温めることによって血の巡りが良くなり、その結果、こわばりや動きのぎくしゃく感、痛みといった不調を和らげることにつながります。
また、体を傷めることを防ぐことにもつながります。
冷えると体は本能的に守ろうとする

では、なぜ冷えによってこのようなことが起こるのでしょうか。
まず、冷えることによって体は硬くなりやすくなります。
私たち人間の体は、体温が34度以下になると生命の危険があります。
そのため、体は本能的に自分を守ろうとします。
冷えると震えが起こるのは、筋肉を動かして熱を作り出し、体温を維持しようとする反応なのです。
自律神経と体のこわばりの関係
この時、大きく関わってくるのが自律神経です。
自律神経には「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」という2つの神経があります。

・交感神経:仕事をする時や運動する時など、活動する時に優位に働く神経
・副交感神経:体を休める時、リラックスする時、食事をする時など、休息する時に優位に働く神経
この2つの神経が、両方ともバランスよく活動している状態が理想的です。
そして、副交感神経が交感神経よりも少し優位になっている状態が、体にとって良い状態といえます。
冷えが自律神経のバランスを崩す

しかし、体が冷えてしまうと交感神経が優位になり、体は常に活動状態になってしまいます。
こうなると、筋肉は硬くなり、リラックスすることができなくなります。
眠る時には副交感神経が優位になり、血の巡りが良くなります。
しかし、関節や筋肉が硬い状態のままだと、そこで痛みや不調が起こりやすくなります。
眠っている間に体の回復ができず、関節や筋肉が硬いままだと、朝、動こうとした時に痛みが出ることになります。
これが朝のこわばりの正体です。
関節のこわばりを和らげる3つの方法
では、どのように解消していくと良いのでしょうか。
ポイントは「血の巡りを良くすること」と「自律神経を整えること」の2つです。
1. 体を温める習慣を取り入れる
血の巡りを良くするためには、体を温めることが大切です。
私がよくお勧めしているのは、以下の方法です。
入浴

湯船にしっかりと浸かることで、体全体を温めることができます。
シャワーだけで済ませるのではなく、できれば毎日湯船に浸かる習慣をつけていただくと良いでしょう。
カイロの活用

カイロを膝の裏や腰周りに貼ってあげることで、体の血の巡りを良くすることができます。
膝の裏には大きな血管が通っています。
ここを温めることで、足全体の血の巡りが良くなります。
また、腰周りを温めることで、下半身全体を温めていくことにつながります。
2. 簡単な運動を取り入れる
運動によって体を温めていくことも効果的です。
お勧めしているのは、以下の方法です。
ウォーキング

20〜30分程度のウォーキングがお勧めです。
忙しくて時間が取れない場合は、
・会社のエレベーターを使わず階段を使う
・駐車場はわざと遠いところに車を止めて歩く
このように、日頃から歩く機会を増やすことでも効果が期待できます。
お風呂上がりのストレッチ

歩けない日には、お風呂上がりにストレッチを取り入れていただくことをお勧めします。
お風呂上がりは体が温まっているので、筋肉が伸びやすい状態になっています。
この時にストレッチをすることで、寒さによって硬くなった筋肉や関節を和らげていくことにつながります。
これらを継続していくことで、朝のこわばりが和らいでいくことが期待できます。
3. 呼吸を意識する

自律神経を整えるために、とても簡単にできる方法があります。
それは「呼吸」です。
交感神経が優位になった状態では、運動している状態と似ていて、呼吸が浅くなってしまいます。
そして、息を吸う時間と吐く時間の割合が1対1くらいになってしまいます。
本来、人間の体は、息を吸うのに1秒かかれば、吐くのには2秒かかる「1対2」の割合になるようにできています。
この1対2の割合を意識することで、副交感神経の働きを優位にしていくことにつながります。
具体的な方法

日頃から、鼻で息を吸い、吸った時間の倍の時間をかけてゆっくり吐いていただくことを心がけてみてください。
私は患者さんに、意識的に伸びをして深呼吸をしていただくことをお勧めしています。
その結果、体が楽になり、自律神経も正常に機能するようになり、交感神経の働きを抑えることにもつながります。
これが朝のこわばりを日頃から予防していく重要なポイントになります。
冬場に気をつけていただきたいこと

特に冬場、寒くなってきた時期は、体が疲れやすくなります。
早めに睡眠を取ることもお勧めします。
睡眠中に体は回復していきますので、十分な睡眠時間を確保することで、朝のこわばりを和らげることにつながります。
まとめ

今回は、関節の痛みや朝のこわばりがなぜ起こるのか、そしてどのように改善していけるのかについてまとめました。
冷えと関節のこわばりには深い関わりがあり、冷えることで自律神経のバランスが崩れ、筋肉が硬くなりやすい状態になります。
関節のこわばりを和らげるための3つの方法は、
1. 体を温める習慣を取り入れる(入浴、カイロの活用)
2. 簡単な運動を取り入れる(ウォーキング、お風呂上がりのストレッチ)
3. 呼吸を意識する(吸う時間の倍の時間をかけて吐く)
どれか1つでも取り入れて、継続していただくことで、朝のこわばりが和らいでいくことが期待できます。
朝のこわばりや関節の痛みでお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。
その時は、一緒に改善に取り組んでいきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様の健康と笑顔あふれる毎日を心よりお祈りしております。
監修 柔道整復師・鍼灸師 作尾大介

